日本サッカー協会(JFA)の宮本恒靖会長がU-23日本代表vsU-23ウクライナ代表を視察。試合後にメディア取材に応じ、北朝鮮代表戦が中止になったことについて言及した。

25日、北九州スタジアムでパリ・オリンピック世代の日本vsウクライナが開催。日本は、佐藤恵允、田中聡のゴールで2-0と勝利を収めた。

U-23日本代表はアジア最終予選を4月に控えている中、2026年の北中米ワールドカップに向けたアジア2次予選を戦っている日本代表は26日の北朝鮮代表戦が突如中止に。大きく振り回されることとなった。

新たに就任した宮本会長は「大事な試合の機会がなくなったということは、チームにとっても選手にとっても残念です」とコメント。「でもプラスに捉えて、次の準備をしていくことにつなげていきます」と、前を向いていくとした。

日本の不戦勝となれば2次予選4連勝で最終予選進出が決まる。6月の活動にも影響が出ることになるが「AFCを通してFIFAに伝えるべきところもあると思いますし、早ければ早い方が良いかなと思います」とコメント。「DPRコリア(北朝鮮)に言うというよりも、AFCなりに伝えることかなと思います」と、ドタバタ劇となった今回の件についてはJFAとして話をしていくとした。

ただ「今回は手続きに関しても、選手たちは影響を受けてチームも大変だったので、その中でも結果を出してくれたことは良かったです」と、ホームでの試合に勝利できたことは良かったとコメント。「予想だにしていない理由もありますけど、自分たちの立場を伝えたいと思います」と、不可解な中止の要請で影響を受けたJFAとして、意見はしていくとした。

宮本会長として初仕事となったウクライナ戦の視察。「試合の前半と後半を見比べて、後半はチームの調子も良くなっていって、予選の前に勝てたことは良かったです」と試合の感想を語る中、会長としては「あまり実感はないです。これから出てくるのかなと思います」と、まだまだその感覚はないという。

日本代表のキャプテンとして、そしてオリンピックの予選も含めて多くの経験がある宮本会長。最終予選に向けて大事なことについては「やっぱり勝つこと。どんな内容でも勝つことがチームにとっても、自分たちにとっても説得力を持つことになる」と語り、「佐藤選手は押し込んだだけとは言ってましたけど、そういうことがあって流れも良くなったので、キッカケは大事だと思います」と、どんなプレーも意味があるとした。

U-23日本代表に必要なポイントについては「最後の方にチーム内での要求が聞こえてきて、苦しいところでも勝ち切るためにはそういうことが必要だと思うので、出してもらいたいです」と語り、「やるべきことをしっかり伝えるとか、誰かがやるのではなく、それぞれが発信することが大事だと思います」と、キャプテンとしてチームを牽引した宮本会長らしい見解を示した。

今回の予選を突破すれば8大会連続のオリンピック出場になる日本。「重圧はあると思いますけど、それを乗り越えてこそ、次のフェーズに選手たちはいけると思うので、そういう意識でやっていると思います」と語り、「サッカーの強国になっていくためには、そういう道を歩まなければいけないかなと思います」と、日本サッカーの発展にも重要な予選になるとした。